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自分たちが住みたい家を自分たちのイメージ通りに創ることができる。
これが注文住宅の最大の魅力でしょう。
自分たちより先に注文住宅を建てた先輩方も同じ思いで家を建てたはずです。
しかし失敗してしまったという声は後を絶たないのはなぜでしょう。
失敗の大きな理由として経験不足と知識不足が挙げられます。
住宅に関わる仕事についていた方でもなければ雑多な工程の中で押さえるべきポイントを的確につかむのは難しいですからね。
全くないところから家という形を創っていく難しさでしょう。
そこで、注文住宅を建てた先輩方の失敗を利用させてもらったらどうでしょうか。
先輩方が失敗した部分に気を付けた上で自分たちの理想の家のイメージを創れば、自分たちは同じ場所で失敗しない家づくりができるというわけです。
同時に注文住宅について詳しくなれば失敗例を十分に生かすことができると思いませんか。
そこで、この記事では先輩方のありがたい失敗例を8項目に分けて紹介しつつ注文住宅を失敗しないで建てるための基礎知識を7つのポイントに分けて解説しました。
何事も失敗を通して成長すると言いますが、一生に一回の大きな買い物と言われる家で失敗はしたくないですよね。
失敗しない注文住宅を建てたい方は早速読んでみましょう!
また、解説に入るまでに失敗しない家づくりで1番重要なことをお伝えします。
「夢のマイホーム」という言葉は、誰しもがワクワクさせる響きを持っています。
しかし、その夢の実現には、大きな落とし穴が潜んでいることをご存知ですか?
「一生に一度の買い物だから…」と、住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、絶対に知っておくべき重要なことがあります。
それは、情報収集の重要性。
多くの人が、理想の家に胸を膨らませ、住宅展示場へと足を運びます。
「とりあえず見てみよう」という軽い気持ちで。しかし、そこにこそ危険が潜んでいるのです。
モデルハウスの洗練された空間に魅了され、営業マンの巧みな話術に乗せられてしまう…。
そして、深く考えずに契約を交わしてしまうケースが後を絶ちません。
その結果、何が起こるのでしょうか?
「こんなはずじゃなかった…」
理想とはかけ離れた家が完成し、何百万円、場合によっては1,000万円以上の損をしてしまうケースも少なくありません。
「もっとしっかりと比較しておけば…」
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なぜカタログ集めが重要なのか?
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それでは解説をしていきます。
【本記事の監修者】 宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 大学卒業後、東証一部上場大手保険代理店へ入社。その後、大手不動産ポータルサイト運営会社へ転職。ITベンチャー企業での経験を経て株式会社Azwayを創業。 「住まい」と「ライフスタイル」に特化したWEBサービスを手掛けている。
もくじ
注文住宅を建てた先輩たちの失敗例8項目
マイホームブルーという言葉を知っていますか?
建てた家が理想と違ってしまって毎日が憂鬱になってしまっている方々を指す言葉らしいです。
自宅は毎日見なければいけないですから苦痛ですよね。
みなさんはそうならないために先輩の失敗例から気を付けるべき部分を学びましょう。
注文住宅の失敗では同じような部分が多い傾向にあります。
ですので、ここではその共通点を以下の8項目に分けてそれぞれを解説していきます。
- 失敗例1:家を建てるお金
- 失敗例2:間取り・インテリア
- 失敗例3:水回り
- 失敗例4:設備
- 失敗例5:工法
- 失敗例6:外装・外溝
- 失敗例7:土地選び
- 失敗例8:建築会社選び
では早速解説していきましょう。
失敗例1:家を建てるお金
注文住宅を建てるお金の失敗は家を建てた後の生活に直結する部分。
ですから予算計画はしっかり組んで守りたいはずです。
しかし、値段が決まっていない注文住宅だからこそ起きてしまう失敗例を紹介します。
「ローコスト住宅を目指していたはずなのに、追加しすぎて大幅な予算オーバーをしてしまった」
「予算に余裕があると思っていたが、地盤改良工事が必要と分かりプランの見直しが必要になった」
家を建てるお金の失敗はこのように「大丈夫だろう」と考えたり、予算計上の漏れなどで後々失敗と感じてしまう場合が多いようです。
しかし住宅ローンは自分たちが思っているより借りられてしまうので、予算オーバーしても家を建てることは可能なんですね。
ですが、借入可能額ギリギリまで借りたことにより、次のような失敗があることは覚えておいたほうがいいでしょう。
「住宅ローンの返済にボーナスを含めたが、転職でボーナスが少なくなって返済が苦しい」
「住宅ローンの返済で老後の資金が貯められなくて今後が心配」
注文住宅を建てる予算計画では家を建てた後の生活を考えなければいけません。
だからと言ってコストばかりに気を取られると味気ない家になってしまう可能性もあります。
ですから、予算は余裕を持った計画を建てるとともに、自分たちが建てたい注文住宅の方向性をしっかり持ち、メリハリを持った費用の使い方をすることが大切なんですね。
予算ごとの注文住宅の方向性や予算の目安については後程詳しく解説しましょう。
失敗例2、間取り・インテリア
間取りは注文住宅の要(かなめ)です。
間取りの成否はそのまま注文住宅の成否つながると言って過言ではないでしょう。
しかし、残念ながら失敗例が非常に多い部分ですので以下のように大別して解説しました。
- 部屋の数・大きさ
- 収納
- デザイン・インテリア
- 動線
間取りは毎日触れる部分ですから、しっかり押さえておきましょう。
部屋の数・大きさ
「子供部屋が足らなくなった」
「和室を作ったが結局物置になっている」
部屋の数での失敗は、将来を考えた融通性を持たなかった場合や目的をハッキリさせない場合が多いようです。
子供部屋などは後から仕切れるように作っておくことも一つの方法でしょう。
和室に関してはあったほうがいいだろうではなく、自分たち家族はどのようにその部屋を使うと意識して作ることで避けられる失敗です。
例えば、子供部屋が足らなくなったら自分たちは和室を寝室にして、主寝室を子供部屋にリフォームしようなどと最初から考えて間取りづくりと予算計画をするなどですね。
部屋は使い方を数通り考えた上で作ると失敗にはなりにくいのではないでしょうか。
次に部屋の大きさについての失敗は以下のような事例があります。
「ベットで部屋がいっぱいになってしまった」
「ソファーを置いたらリビングが狭くなった、家具がおけなかった」
「リビングが狭く感じる」
「ホームパーティを想定してリビングを大きく作ったが普段は広すぎる」
部屋の大きい小さいは住宅展示場などで部屋を見たときに大きさを聞いておくなどするとイメージが付きやすいでしょう。
また、視覚的に広く見せる方法や簡易的に仕切る方法などの知識を持っておくことも大事ですね。
一例としてリビングだけ天井高を上げる、リビングから庭が見える吐き出し窓の設置などのリビングを広く見せる方法を活用などですね。
またベットや家具などは必ず寸法をメジャーなどで図り、図面に落とし込んでみたり、建築途中に実際に部屋の中で図ったりすると防ぎやすい失敗です。
プランニングの時に担当者に相談する方法も良いでしょう。
部屋の大きさは経験が無いと畳の数や図面上の寸法では想像しにくい部分です。
ですから一番の対処方法は大きさを体感しておくことと言えるでしょう。
収納
「リビングに子供のおもちゃがあふれている」
「キッチンがいつもゴチャゴチャしている」
最初は収納が足らないという声。
収納は基本的に多くあった方が良いですが、目的がなく作ってしまうと以下のような失敗が発生してしまいます。
「衣装ケースが入らない」
「奥の物が取れない」
「収納を作りすぎて家具が置けない」
その収納をどのように使うのかを決めることは無駄をなくすためには大切です。
ですから、流行りのウォークインクローゼットも何をしまうために作るのか考え、棚の位置なども調整して作らなければ使いにくいスペースになるのですね。
同時に荷物を上下に移動させるのは意外と大変と覚えておきましょう。
「メインの収納として使うつもりで小屋裏収納庫を作ったが出し入れが大変で使っていない」
小屋裏収納庫は部屋としてカウントしないように天井高を160cm 以下で作るのが一般的です。
そうすると、中腰で移動しなければいけない為、意外と大変。
重いものなどは奥まで持っていくには相当力がいります。
小屋裏収納庫は天井高を確保するか季節物をしまう程度に考えた方が使い勝手は良いでしょう。
収納の失敗は玄関でもあります。
「靴が入りきらない」
「ゴルフバックや三輪車の置き場を考えなかった」
玄関は家の顔ですからきれいにしておきたい場所ですね。
ですが玄関には靴以外にも傘などの雨衣、外で使う遊具やゴルフバックなども置きたい場所です。
玄関をすっきりさせる解決策として、シューズクロークやウォークインタイプの収納を設ける方法が良いでしょう。
玄関のスペースと扉、壁で分けることにより玄関が開放的ですっきりになりますよ。
収納はコストダウンを考えたとき真っ先に削りやすい部分です。
しかし、多少費用がかかっても将来を考え、目的を持った収納を作っておけば、その費用は快適性のための大切な費用となるでしょう。
デザイン・インテリア
デザイン・インテリアに関しての失敗で多い部分が吹き抜けやリビング階段。
「リビングが寒い」
「熱気やにおいが2階にこもる」
「1階が温まりにくい」
「親に行動を監視されているみたいでいやだ」
これらの失敗は、断熱・気密性が高い住宅にして上下の温度差は少なくする。
各部屋の防音対策や2階廊下に換気扇を設置するなどを知っていれば防げた失敗です。
吹き抜け・リビング階段はデザイン的にカッコイイだけでなく、リビングが明るく開放的になるなどの理由で人気のデザインですね。
しかし、デメリットを理解して対策をしないとこのような失敗に繋がってしまう部分と知っておいた方がいいでしょう。
次に多い失敗が窓の配置。
「外の光を取り入れたくて窓を設置したが、テレビに反射して結局カーテンを閉めっぱなし」
「解放感を出すために大きな窓をつけたが道路から部屋の中が丸見え」
「窓が多すぎて家具の配置で困った」
などなど・・・・。
窓は注文住宅を建てる土地の光の差し具合、道路や隣家の状況なども考えた上で配置をしないと、このような失敗に繋がってしまう部分です。
窓やドアの配置は建物の外観にも関わる部分なので、外観を優先した為に部屋の中から見るとおかしな位置に窓がついているなどの失敗もありますね。
窓に限らずデザインやインテリアは使いやすさを求めた結果、カッコイイデザインになったと考えた方が失敗は少ないでしょう。
動線
「朝の忙しいときに互いにぶつかってしまって準備がしにくい」
「家事がしにくい」
「お客さんがいるときに通りにくい」
このようなことは動線を意識しないで間取りを考えた時におこりやすい失敗ですね。
動線とは何かの行動をするときに動く経路のことを言います。
間取りを考える際に意識する主な動線。
- 家事動線:洗濯や料理をする際に動く経路
- 生活動線:リビングやトイレ、部屋などへアクセスする経路
- 衛生動線:洗面所やお風呂、トイレの配置と経路
- 来客動線:来客の通り道や見える部分の配置
- 環境動線:エアコンの風の向きや効き具合、また採光や風通しなど
動線の種類は挙げると切りがない部分ですが、基本的に家事動線を中心に考えると収まりが良いようです。
また、動線は短く、重なる動線を少なくする事も「使いにくい」「動きにくい」を少なくするコツでしょう。
失敗例3:水回り
水回りの配置や動線は間取りに関わる部分ですが、失敗も多い部分の為あえて分けて紹介します。
「トイレの音がリビングに響く」
「トイレの扉を開けると玄関やリビングに丸見え」
「トイレが寝室から遠くて夜使いにくい」
「2階トイレの流水音が寝室に響くので夜中使いにくい」
水回りで一番多い失敗がトイレの配置と流水音。
トイレはプライベートな空間ですから他からトイレ内が見えない配置を優先したほうが良いでしょう。
ですがあまり遠くても使いにくい部分も。
ですから、これも家族の使い方や動線を考慮して2階にもう一個トイレを配置するなどを考えるべきところです。
音に関しては壁の防音や排水管の防音対策である程度防げる部分なので建築会社に相談しても良いと思いますよ。
その他、以下のような水回りの失敗がありますね。
「洗濯機と物干し場が遠い」
「水道が洗面所とキッチンにしかなくて使いにくい」
「朝洗面所、トイレが渋滞する」
「家族が浴室を使っていると洗面台が使えない」
水回りは基本1か所にまとめたほうが間取りの収まりが良く、使いやすい傾向にあることは確かです。
しかし家族の人数や動線を考えないと、このような失敗に繋がってしまうのですね。
水回りを使いやすくするコツとして、水回りを一つのゾーンとして考える方法があります。
洗面所・脱衣所・洗濯機置き場は一か所と考えずに、ゾーンの中でどこに配置すれば使い勝手がいいかと考えるわけです。
例えば脱衣所の脇に「洗濯機置き場+パントリー」を設けて「洗濯物をすぐ洗える+タオルや下着をしまうスペースを確保する」。
洗面台を水回りゾーンの廊下に配置するなどですね。
水道の数は増やせば当然コストが上がるので、例えばトイレはタンク式にして手洗いを兼用にする。
玄関から直通で浴室に行ける間取りにするなど工夫すれば、水道の数を増やさずに使いやすくなるはずですよ。
失敗例4:設備
設備の失敗は以下の3つに大きく分けられるでしょう。
- コンセント・スイッチの失敗
- 設備のグレードでの失敗
- メリット・デメリットを理解していなかった為の失敗
それぞれの失敗例と対策を紹介していきます。
コンセント・スイッチの失敗
「コンセントが足らない!」
「掃除機のコードが届かない」
「延長コードを使わなくては家電が使えない」
コンセントは基本的に多く配置して問題のない設備です。
もしセミオーダーや規格住宅でコンセントの数を増やすと費用が増える場合でも必要部分に配置すべきですね。
ですがこんな失敗も。
「コンセントが家具で隠れて使えない」
「コンセントが見えて見栄えが悪い」
このような失敗を避けるためには例えば「テレビを配置する壁はコンセントを見せたくないからテレビ台の後ろに来るようにコンセントをつける」「家具の置く予定はあるか」なども合わせて考えると良いでしょう。
スイッチについては「ドアに隠れてしまった」や「玄関で手が届かない」、「廊下のもう一方にスイッチを付ければよかった」など使い勝手を検証していない失敗が多いですね。
コンセントやスイッチは注文住宅が完成してしまうと移動や増やすことがほとんど出来ない設備です。
ですから、スイッチ、コンセントの配置は建築中の現場で確認することをおすすめします。
実際に体を使って夜などを想定して手を伸ばして確認すると良いですよ。
設備のグレードで失敗
「浴室にテレビを付けたが使わなかった」
「食洗器のスペースを収納にすればよかった」
設備のグレードは注文住宅ではいくらでも上げることが出来てしまいます。
ですから、ついついその場の雰囲気で良いものを選択してしまう場合があるでしょう。
しかし、こだわっている部分でなければ、当初決めた予算内の設備を選んだほうが失敗は少ないですよ。
なぜなら、注文住宅を建てる為のイメージづくりで要望に出た設備でなければ、飽きてしまう可能性があるからです。
「お金をかけたから使うはず」では無駄になってしまう事を覚えておきましょう。
メリット・デメリットを理解していなかったための失敗
「ビルドインエアコンは見た目すっきりだけど、交換しようとしたら機種がなかった」
ビルドインエアコンや埋め込み式の設備は見た目もすっきりしてオシャレですが、交換が将来的に必要な機械類は数年後に交換となった時に簡単に交換可能なのかも検討したほうが良いですね。
もしビルドインタイプを選ぶなら、交換のために壁の一部をリフォームする必要がある場合もありますから、家を建てた後の貯蓄計画を多めに考える必要があります。
メリット・デメリットを理解していなかった為の失敗で多いのが「床暖房がいらなかった」「床暖房が効かない」という声です。
床暖房の失敗は本当の床暖房の使い方を知らない為に起きています。
床暖房は床を温める設備ではなく部屋を温める設備と知っていたでしょうか。
このことは建築会社の担当者もほとんど知らないことでしょう。
床暖房は輻射熱という原理を使い、ずっと稼働した状態でジワッと部屋を温めて、その温度を保つ使い方をする設備なんです。
この特徴を生かすためには家の断熱性や気密性を上げなくてはいけませんし、今主流の電気式の床暖房ではあまり効果がないと正直言わざるをえません。
ちなみに床暖房自体を否定しているわけではなく、この本来の使い方をしないのなら床暖房分の費用を床の断熱に回したほうが費用対効果は高くなると言いたいわけです。
設備には必ずメリットとデメリットがありますから、自分にとって将来的にメリットが大きい方向で設備は常に考えていきましょう。
失敗例5:工法
「1階と2階の温度差がひどい」
「家が大きくなった分アパートより光熱費が高くなった」
「木造住宅は寒いと覚悟していたが予想以上に温度差がある」
注文住宅を建てたのにこのような状態でしたら快適性を得るのは難しいですよね。
このような原因の1つに断熱性の低さがあるでしょう。
「え!断熱材は〇〇を使って結構お金かけているのに?」
と失敗した方の中には答える方がいると思いますが、断熱性は良い断熱材を使ったでは高くならないのです。
断熱性能は断熱材をどのように施工したかという施工技術面に大きく依存する能力になるのですね。
簡単に言えば高い断熱材を隙間だらけで施工すれば隙間から冷気・熱気が出入りして部屋は温まりません。
逆に安い断熱材でも隙間なく、しっかり工事していれば高断熱の住宅が完成するわけです。
同時に気密性能もある程度以上確保しなければ効果は薄い事も覚えておきましょう。
断熱性能・気密性能は国の基準が曖昧で建築会社に一切の義務がない部分ですから、自分で知識を入れて求めてほしい注文住宅の性能です。
失敗例6:外装・外溝
外装・外溝については失敗の声が多かった以下の5点を紹介しましょう。
- ベランダ
- ウッドデッキ
- 外壁
- 車庫
- 外構工事
ベランダ
「とりあえずベランダをつけたが使っていない」
「ベランダが狭くて物干しが置けない」
「洗濯物を干すために部屋を通らなくてはベランダに行けない」
2階のデッドスペース的な部分をベランダにする場合がありますが、使うことを前提に大きさや位置を考えないとこのような失敗になります。
またベランダはメンテナンス工事が必要なため定期的に費用が発生しますから、とりあえず作ろうはやめた方が賢明でしょう。
ウッドデッキ
「ウッドデッキをつけたが道路から丸見えで使っていない」
「ウッドデッキが傷んでいてけがをしてしまった」
ウッドデッキはリビングのすぐ外に作ると部屋を大きく見せられたりと、注文住宅のアクセントとして人気の外装です。
しかしベランダと違って1階の外になるわけですから当然見られやすい部分ですね。
簡単な仕切りなどで使い勝手は変わってきますから、ウッドデッキを考えているのならどちらの方向に作るかは土地に合わせて検討しましょう。
またウッドデッキも手入れが必要な部分、今はプラスチック製のウッドデッキもありますが質感や使い勝手は木製の方が断然上。
ウッドデッキの手入れはDIYでも可能な部分が多いので家族で定期的に手入れなども良いかもしれませんよ。
外壁
「外壁の色が思っていたのと違っていた」
サンプルで見た外壁と実際に家という大面積で使った場合はイメージが違ってくる場合があります。
できるだけ大きなサンプルを参考にしたり、実際に建っている家の色やパターンを参考にしたりすると失敗は少ないでしょう。
「外壁の痛みが激しい」
外壁の耐久年数は年々良くなってきていますが、材料によっては通常よりも細かいメンテナンスが必要な材料があります。
外壁を決める際はデザインだけでなくメンテナンス頻度なども確認しておくと間違いがないでしょう。
車庫
「車庫が狭くて荷物の出し入れが出来ない」
「排ガスがリビングの外に届いてしまう」
「車を買い換えたら入らなくなった」
車庫・駐車場の失敗は意外と多い声です。
最初から駐車場は運転手が乗り降りするだけで他の作業は駐車場から出してからと考えているのなら別ですが、ある程度の大きさの車、例として1BOXクラスで乗り降りできるスペースは確保したほうが使いやすいでしょう。
また車庫と家の位置関係もできるだけ考えたほうが良い部分です。
ここに挙げた排ガスの件だけでなく買い物を持って移動する経路や、キャンプが好きなら道具を積みやすい場所などを考慮して位置を決めることもポイントの一つですね。
注文住宅では家本体をどうするかに気持ちが行きがちですが、土地の余っているスペースを車庫ではなく土地全体をどう使うかも一緒に考えることが失敗を減らすコツです。
外溝
「外溝は数年後でいいと予算を準備しなかったら雨のたびに土がぬかるんでしまう」
「門柱や垣根を考えなかったけど、住んでみて防犯が気になる」
注文住宅の予算を抑える為に外溝費用を計上しない場合が多いですが、先ほどの車庫と同じように土地全体を考えていれば防げる失敗ですね。
外溝に関しては家本体を建てる建築会社に依頼しないでも良い場合が多いので、外溝は別に相見積もりを取るなどをして費用を抑えることも可能な部分です。
家の見た目にもかかわる部分ですから最低限の整理は考えたほうが良いでしょうね。
失敗例7:土地選び
「駅までの距離が遠い」
「土地を最初購入してしまって理想の家が建てられなかった」
「目の前の道路が交通量が多くて騒音がひどい」
「日当たりが悪くて洗濯に困る」
「お隣と生活時間帯が違うために気を使ってしまう」
「昼間は閑静な住宅街と思ったが夜に不安な部分がある」
こわい失敗例で「ハザードマップを気にせず土地を買ってしまった為災害に合ってしまった」などもあります。
土地選びの大前提が3つ。
- 家と土地はセットで考える
- 家族の安心と安全を優先した土地探し
- 自分の目で直接土地を見て判断
土地を選ぶという事はその地域に永住することを意味します。
安さだけでなくこのような点を中心に土地を選ぶと失敗したという思いは少なくなるでしょう。
土地探しのコツは次の章で詳しく解説しますね。
失敗例8:建築会社選び
「今考えれば担当者が売ることばかり考えていたと思う、関係が悪くなるのがいやで意見に流されてしまった」
「打ち合わせが少なく意見の食い違いがトラブルに発展してしまった」
「プロ視点の意見をもらえずに仕様を決めるまで時間がかかりすぎた」
「ハウスメーカーに依頼したが選択肢が少なすぎた」
「知り合いの工務店で建てたが仕上がりに不満がある、しかし紹介を受けた手前強く言えない」
いくら完璧なイメージをしても注文住宅を建てるのは建築会社です。
その建築会社に自分たちの注文住宅のイメージを現実にする力が無ければ理想の家は建てられないですよね。
また、素人の私たちには経験豊富なプロ視点の提案は必須でしょう。
建築会社探しは妥協していけない部分。
建築会社はこれから一生付き合っていくパートナーと思って探さなくてはいけません。
自分たちの理想の注文住宅を建ててくれる建築会社探しで失敗しない為のポイントも次の章で詳しく解説しているのでしっかり読んでみてください。
家づくりのとびらで無料カタログ取り寄せ⇒(ハウスメーカー中心)
【ローコスト住宅中心】LIFULL HOME’Sの無料カタログはこちら⇒
注文住宅で失敗しないための7つのポイント
注文住宅を失敗せずに理想の注文住宅を建てる為の大前提。
家についての知識を身に着け率先して行動すること!
先輩方の失敗から得た対策を自分たちがこれから建てる注文住宅に生かすためにも、このことは非常に大切なことになります。
この大前提を踏まえた上で以下の7項目を解説していきましょう。
- 先を見据えた行動
- 知識を深めて家族で話し合う
- 資金計画は家を建てた後を焦点に考える
- 土地の選び方のコツ
- 建築会社選びは成功のカギ
- 打ち合わせ、契約は慎重に
- 建築現場の「任せっぱなし」は失敗のもと
家はこれから何十年と家族の暮らしの基盤となる場所です。
注文住宅ともなれば自分たちが暮らしやすいように、また快適に住み続ける為に自分たちが考えて建てた家になるわけです。
その理想の注文住宅を手に入れるために数か月を知識習得と準備期間に充てたとしても無駄にはならないはずですよ。
1、先を見据えた行動
失敗しない注文住宅を建てるためには、最初に次の2つを知っておかなければいけません。
- 注文住宅を建てる流れ
- 知識習得の方法
理想の注文住宅を建てるためには、あなたが次に何をしなければいけないかを知り、その工程の意味を理解する知識が必要でしょう。
しかし注文住宅を建てる初心者にとって、知識を得る媒体を間違ってしまうと失敗に繋がってしまう可能性があるので知識の入手方法を知る必要があるわけです。
ですので、この2点について詳しく解説していきます。
注文住宅を建てる流れ
マラソンを想像してみてください。
マラソンは42.195Kmという過酷な距離を競い優勝を目指すスポーツですよね。
このマラソンで走るコースを知らなかったらどうなるでしょう?
ペース配分も出来ず、ゴールもわからないわけですから優勝どころではないですよね。
注文住宅を建てる事も一緒で、雑多な工程を知った上で率先した行動が必要になってくるのです。
種別 | 内容 | 期間 |
注文住宅を建てる準備期間 | 知識習得と計画 | 無期限 |
建築会社探し | 1ヶ月~4ヶ月 | |
建築会社絞り込み土地探し | 1ヶ月~3ヶ月 | |
プランニング・契約 | プランニング | 2ヶ月~6ヶ月 |
工事請負契約、住宅ローン申し込み | 1ヶ月~3ヶ月 | |
工事期間 | 工事期間 工事着工から竣工まで | 4ヶ月~6ヶ月 |
完了検査・引き渡し・引っ越し | 1ヶ月~3ヶ月 |
この表は注文住宅を建てる流れを大きな枠組みで表しました。
注文住宅を建てるために必要な期間は行動を開始してから約10ヶ月~2年。
この長い期間を次に何をするか知らないままでは、振り回されて失敗につながることは目に見えて明らかですよね。
ちなみに注文住宅を建てる期間で知識習得と計画は無期限としました。
理由は個人ごとに身に着ける知識の量やスピードが違う事。
期間に縛られて知識習得や家を建てる計画が疎かになる事を避けるためです。
「段取り8分、仕事2分」という職人さんの仕事のコツを表した言葉がありますが、注文住宅を建てる場合もこの通りなんですね。
注文住宅をいつまで建てたいと目標を持つことは大切です。
ですが例えば来年子供が小学校に入る前に注文住宅を建てたいと今から勉強を始めるのは危険と認識したほうが良いでしょう。
時間に追われて失敗するくらいなら、3年後くらいに家族の意見が詰まった注文住宅で暮らしているくらいの期間設定が丁度良いと思いますよ。
知識習得の方法
注文住宅を建てる初心者が最初に知識を得る媒体としてこの記事では本をおすすめします。
みなさんが考える注文住宅の知識習得の媒体はインターネットやモデルルームの見学でしょう。
しかし、実はインターネットやモデルルームの見学は注文住宅を建てる初心者にとって危険な落とし穴が待ち構えているのです。
インターネットは最新の情報をタイムラグなしで大量に仕入れることができます。
しかしその大量の情の中から必要な情報を選別して使い分ける知識が必要になってくるのですね。
ですから注文住宅を建てる初心者が知識も無しにインターネットを利用してしまえば情報に翻弄されて正しい知識を得られない可能性があるでしょう。
モデルルーム見学についても同じようなことが言えます。
例えば家の知識がない方はモデルルームが建築会社のグレードの高い仕様で建てられていて、使っている設備も高級なものが多いことを知らないでしょう。
ですからモデルルームの仕様・設備をベースに自分たちの家をイメージしまい、現実とのギャップに戸惑ってしまう可能性があるのです。
またモデルルームの営業マンに良いように振り回されて疲れるだけに終わってしまうでしょう。
一方、注文住宅の初心者が知識習得に本を使うメリットは以下のようなものがあります。
- 本はテーマが決まっていて、そのテーマの情報が濃く、正確
- テーマが決まっているので余計な情報に振り回されることがない
- 外的要因に邪魔をされずに自分のペースで学べる
- 本の著者が何十年、もしかしたら一生かけて得た知識をたった数千円で手に入れられる
最新の情報という点において本はインターネットやモデルルーム見学に劣ります。
ですが注文住宅を建てる初心者にとってはデメリットよりメリットが大きい知識習得の媒体なのです。
本で基礎的な知識を得た後にインターネットやモデルルームを見学することにより、情報を整理でき、有効に最新の情報を利用することができるでしょう。
しかし本で知識を入れるといっても住宅は建築会社の担当者でも知識不足の部分があるくらいに多くの情報があります。
ですから一気に全てを学ぼうとしなくて大丈夫ですよ。
まず興味を持った事から学び、次に注文住宅を建てる流れの中で必要と思える知識を入れていく方法が良いでしょう。
この記事でも数冊本を紹介しているので、その本から始めても良いと思いますよ。
2、知識を深めて家族と話し合う
どのような注文住宅を建てたいのかをイメージする際は間取りづくりが中心になると思いますが、間取りづくりにもルールがあります。
このルールに沿った間取りづくりをすることにより失敗の確立を格段に減らせると言えます。
- 間取りづくりの基本を学ぶ
- 自分の予算で建てられる注文住宅の傾向を知る
- 家族で意見を出し合う
- イメージを具体的にして、譲れない部分を絞り込む
この4つの間取りづくりのルールと流れを解説していきましょう
間取りづくりの基礎を学ぶ
注文住宅は自由に自分のイメージ通りに家を建てられることが魅力ですが、何も知らない状態で好き勝手に家の形を作っても実現出来ないですよね。
また間取りづくりは自分たちのイメージを具体的にして、建築会社にそのイメージを正確に伝えることを最終目標として行っているわけです。
ですから間取りの作り方を学んだ上でルールにのっとった間取りづくりをした方が効率も良いですし、間違いも少ないでしょう。
間取りづくり、家のイメージづくりの基礎を学ぶ為にはやはり本を使うことが最適です。
ここで2冊本を紹介しますので一度読んでみてはどうでしょうか。
- 【住まいの解剖図鑑】
- 【間取りの方程式】
どちらの本も住宅の本を紹介するサイトでは必ずと言っていいほど紹介されている良書です。
両方ともイラストやたとえ話をふんだんに使っていて、初心者でも詳しく間取りを学べる点が最大の特徴。
「なぜその間取りなのか」「住みやすいコツはどこか」など間取りに関してほぼ網羅できる内容になっています。
2冊とも著者が違うので別の視点で間取りを学ぶことができるので、両方を読むことにより相当詳しく学ぶことができるでしょう。
自分の予算で建てられる注文住宅の傾向を知る
注文住宅を建てるには現実問題として自分たちが準備できる予算という制限があります。
その予算の枠内でどのように自分たちが求める注文住宅を建てられるかを考える必要があるのですね。
注文住宅を建てる費用の詳細は次で詳しく解説しますが、ここでは建物本体工事費用を基準に費用帯別に傾向を紹介していきます。
1,000万円台
注文住宅の建物本体工事費用の全国平均は、土地ありの場合2,762万円、土地なしは2,299万円。
(住宅金融支援機構2019年フラット35利用者調査 より)
この全国平均と比べると建物本体工事費用1,000万円台は費用的に少ない部類に入りますが、工夫次第で十分求める注文住宅を建てることができます。
ポイントはシンプルでオープンな間取り。
- 外観は長方形や正方形で凹凸が少なくシンプルに、屋根も切り妻や片流れがベスト
- 間仕切りを少なくしてオープンな空間
- 設備機器は標準的な仕様の物を使う。水回りは1か所に集中する
- 外壁、床材、クロスなども標準的なグレードの材料を使う
- 家事動線が短くなるように間取りを考える
このようなことを気にかけながら注文住宅のイメージと予算計画を作ると建築費用を抑えつつ失敗しない注文住宅を建てられるのではないでしょうか。
1,000万円台で注文住宅を建てる際は基本的にコストダウンの方法を探しますが、収納と断熱性能は確保したいところです。
収納を少なくするとコストダウンには効果的です。
しかし、1,000万円台の建物本体工事費用の注文住宅は基本的にコンパクトにまとまった家となりますよね。
その限られた空間の中で物があふれてしまっていては窮屈になることは目に見えている事でしょう。
ですから、使う目的をハッキリさせた収納を作ることにより余計な費用を抑えて使いやすさを手に入れられるわけです。
また、断熱性能は家の快適性、住みやすさに直結する部分。
毎月の光熱費の差もハッキリとわかる性能なのでぜひ求めてほしいですね。
安い断熱材でも施工さえしっかりやっていれば十分な断熱性は確保できます。
建築会社探しの1つの基準にしてもいいかもしれませんね。
2,000万円台
2,000万円台の本体工事費用は注文住宅の中では平均的な費用帯と言えます。
しかし、こだわりを十分に表現するには予算的に若干少なく、希望を盛り込みすぎて予算オーバーになりやすい費用帯なんですね。
予算オーバーは家を建てた後の負担が大きくなるので、できれば避けたいところ。
2,000万円台の注文住宅で失敗しないコツは予算配分にメリハリを持たせること。
- キッチン回りにこだわりを持った設備を使い、2階はシンプルに作る
- 断熱性を高くして、外装や内装は一般的な材料を使用
- 壁の少ない間取りを採用してコストダウン、その分の費用で床を天然無垢材で仕上げる
- 吹き抜けを作ってリビングを快適に、床面積が減るのでコストダウンと税金対策
このようにこだわる部分とコストダウンする部分をはっきり決めて間取りを考える事が大事なんですね。
もしどうしても2,000万円台の本体工事費用では求める注文住宅を建てる事が難しいようでしたら無理をせず、3,000万円台の注文住宅を建てられるまで貯蓄をするなどの選択肢を選ぶべきです。
注文住宅は建てることが目的ではなく建てた後に家族が幸せに暮らせる場所を創る事が目的のはず。
無理は必ず失敗に繋がってしまいますよ。
3,000万円以上
本体建築費用3,000万円以上でしたら、全ては難しいですが注文住宅に求める部分をかなえやすくなってきます。
ポイントしては注文住宅に求める部分に優先順位をつけることでしょう。
注文住宅は土地の形や、建築会社の持っている工法によって自由度に制約を受けてしまいます。
ですから求める部分を中心に、地形や工法に合わせた間取りを考える事が大切なんですね。
また3,000万円以上の本体工事費用を準備できるのなら積極的にプラスアルファの性能を家に求めてもいいでしょう。
- 断熱性を上げる
- 浴室にミストサウナをつける
- 屋上バルコニーを考える
建物本体工事費用3,000万円以上は家の大きさなどの兼ね合いはありますが、自由度が格段と高くなる費用帯と言えます。
しかし予算があっても「建築会社にお任せ」では失敗の原因になってしまうことは覚えておきましょう。
せっかく十分に予算があるのですから、自ら率先して行動を起こし失敗しない注文住宅を建ててほしいものです。
家族で意見を出し合う
間取りづくりの基礎知識を得て、自分たちの予算で建てられる注文住宅の方向性を決めたら理想の注文住宅の間取りづくりを始めましょう。
最初は家族全員の希望を集めるところから開始です。
「アイランドキッチンにしたい」
「庭の見えるリビングにしたい」
「書斎がほしい」
このように出てきた希望をドンドン間取りに取り入れていきましょう。
最初は多少無理な間取りでも構いません。
何度もトライアンドエラーを繰り返すことが大切です。
また、間取りづくりは必ず家族全員で話し合うことが失敗しないポイントと言えるでしょう。
もし2世帯住宅を考えているのでしたら親御さんの意見も聞きます。
「好きにしていい」と言われてもしつこく聞いて、その要望を家のイメージに取り入れる事も世代の違いによるストレスや嫁姑関係のトラブルを防ぐコツですよ。
間取りはくつろぎエリア、水回りエリアなどゾーンで考えるとすっきり収まりやすいので参考にしてください。
この間取りづくりのお役立ちアイテムとして間取りシミュレーションソフト・アプリを紹介します。
間取りシミュレーションソフト・アプリは、今まで紙に書いては消してを繰り返していた間取りを画面上で簡単な操作で作れてしまいます。
また、昔は本格的なCADなどでしか不可能だった3D表示も簡単に見られるソフトも多く、建てたい注文住宅をイメージしやすい。
家具などの配置も可能なソフト・アプリが多いことも魅力です。
しかもほとんどの間取りシミュレーションソフト・アプリは無料で使える機能だけで十分に間取りづくりが可能な点もおすすめの理由ですね。
ここではパソコン用とスマホ用を一種類ずつ紹介しておきます。
- パソコン用【マイホームクラウド】
無料で使える間取りシミュレーションソフト。
アイコンを選び配置していく操作がメインなので、パソコンが苦手な方でも簡単に覚えられるレベルです。
3D視点はもちろんのこと、自分が部屋の中にいるような一人称視点を選べる点が特徴。
1,000点以上の間取りサンプルが準備されているので、サンプルをベースに間取りを作ってみてもいいでしょう。
有料版もありますが無料版で十分な機能を備えているソフトです。
- スマホ用【Planner 5D-インテリアデザイン】
Android、iPhone両方に対応した間取りシミュレーションアプリ。
平面図、3D視点の他にAndroid版ではバーチャル視点を選択できる特徴があります。
このアプリの魅力は美しいグラフィックのオブジェクト。
無料版でも150種類以上のオブジェクトがあるのですが、有料版になると3,000種類以上選択できるので、無料版で物足りない人は有料版を選択してもいいでしょう。
有一の欠点が海外製の為、畳などの和風オブジェクトが無いことでしょうか。
それでも機能の充実ぶりは家のイメージをふくらませるには十分と言えます。
イメージを具体的にして、譲れない部分を絞り込む
家族に意見を聞きながら間取りづくりをしていくと、家族にとって譲れない部分が出てくるはず。
その譲れない部分を中心に間取りを具体的な形にしていきます。
その際家族にとって譲れない部分は2~3個に絞り込みましょう。
2~3個に絞り込んだ譲れない部分を中心に、土地や工法に合わせて今まで作ってきた間取りパターンをあてはめていく融通性が間取りづくりで成功するコツなんですね。
間取りを具体的にしていく過程では、先輩方の失敗例を参考に気を付ける部分を押さえると共に、以下の点を気にして作っていくといいですよ。
動線を考えた間取り
家事動線を中心に同じ時間帯になる動線は、クロスしないように考えると使いやすい間取りになる傾向があります。
予算の範囲内に収める努力をする
各費用帯で建てられる注文住宅の傾向を参考にしつつ、メリハリを持った予算配分に心掛ける。
実際の大きさを体験することも大事
注文住宅を建てる初心者にとって大きさをイメージするのは難しいスキルです。ですが、大きさをイメージ出来なくて失敗した例は多くあります。展示場などで空間の広さや狭さなどを天井高などの資料と合わせて感じておくことも大切でしょう。同時に住宅雑誌やインターネットを使って、自分だったらこうしたいというイメージを膨らませる事も大切ですね。
デザインを優先しすぎない
様々な資料を見ているとカッコイイと思えるデザインの家がたくさん載っていますよね。しかし、そのデザインの意味を知らないで見た目だけ真似してしまうと使い勝手の悪い家になりやすいでしょう。使い勝手、住みやすさを優先した結果カッコイイ家になったと考えたほうが失敗しない確率は上がりますよ。住宅の性能も考える住宅の性能は住みやすさやランニングコストに直結する部分。特に断熱性能、気密性能は求めなければ得られない性能です。同時に住宅の性能に関わる部分は家が完成後には建て替えるレベルのリフォームでしか変更できない部分ですからぜひ求めてほしいですね。
3、資金計画は家を建てた後を焦点に考える
注文住宅を建てる為には、家を建てた後に必要なお金まで含めて資金計画を組むことが必要です。
失敗例でも話したように注文住宅を建てるお金の失敗は注文住宅を建てる事に注視してしまって、建てた後を深く考えていなかったこと。
注文住宅を建てる費用を詳しく知らなかった事が原因と言えるでしょう。
そのような失敗を防ぐ為ここでは以下の内容に分けて注文住宅を建てるお金について解説していきます。
- 注文住宅を建てる為に必要な総資金を知る
- 自分たちが準備できるお金を知る
- 家を建てるお金について学ぶ、相談する
住宅ローンを含めた注文住宅を建てる為のお金については金融機関や建築会社の力は借りますが、任せてはいけない部分ですからしっかり理解していきましょう。
注文住宅を建てるために必要な総資金
恐らく注文住宅を建てる為に必要なお金と考えたとき、上図の赤枠部分の土地代・建物本体工事+付随工事部分を思い浮かべるでしょう。
しかし実際には諸経費や貯蓄なども必要になってくるのですね。
そして、頭金や諸経費、貯蓄は現金で準備しなければいけないお金です。
付随工事と建物本体工事はどう違うのかも理解しなければいけないでしょう。
注文住宅を建てるための資金計画は最初に、この各費用を理解しなければ始められません。
建物本体工事費用の目安は先ほど話させてもらいましたし、土地については次の章で詳しく解説します。
ここでは初めて聞いたであろう付随工事、諸経費、貯蓄について、そして頭金の考え方について解説していきます。
付随工事
付随工事とは注文住宅を建てる際、本体工事以外に発生する工事の総称です。
主な付随工事は以下の通り。
解体工事・造成工事 | 家を建て替える場合に必要となってくる費用 |
地盤調査・地盤改良工事 | 家を建てる地面の強度を調査する費用、そして地盤の強度が低いときに地盤の強度を上げる工事費用です。 |
足場設置・仮設トイレ等 | 建物本体工事に必要な各種仮設設備の設置費用 |
産業廃棄物処理費用 | 建築現場で出た資材のゴミの処理費用 |
引き込み工事 | 水道やガス管、電気通信配線などを家まで引き込む工事費用 |
インテリア関係 | カーテンや照明器具、エアコン費用など |
エクステリア工事関連 | 外構工事や庭を作る工事費用 |
付随工事費用の目安は本体工事費用の約2割。
付随工事費用で注意しなければいけない費用が解体工事・造成工事費用と地盤改良工事費用。
解体工事・造成工事費用は建て替えもしくは中古の家付きの土地を購入、不整地を購入した場合に発生する費用です。
解体工事費用の目安はこの表を参考にしてください。
解体する家の構造 | 解体費用の目安 |
木造 | 3万円~5万円/坪 |
鉄骨造 | 4万円~7万円/坪 |
RC(鉄筋コンクリート)造 | 6万円~8万円/坪 |
造成工事費用はその土地の形状などにより大きな開きがあり10万円~100万円以上。
解体工事・造成工事費用によっては資金計画に大きな狂いが生じてしまう部分なので最初に概算見積もりを取った上で資金計画を組むと失敗が少ないでしょう。
次に地盤改良工事。
地盤改良工事は地盤調査後にしか正確な費用がわからない工事です。
地盤が悪ければ150万円以上必要な場合もあるので事前には知っておきたい費用。
しかし土地購入前にはわからない部分も多いので建築会社が使っている地盤調査会社に周辺の土地状況などを聞いて、ある程度の予算を準備しておくと予算オーバーなどの失敗は防げると思いますよ。
基本的に付随工事は建築会社の見積もりに含まれる工事となり、住宅ローンでまかなえる費用となります。
しかし、付随工事は建築会社によって扱い方が違うので契約前に見積書の内容をしっかり確認することが大切でしょう。
諸経費
不動産取得に関わる税金 | ・不動産取得税 ・固定資産税 ・都市計画税 家を持つことによって支払わなければいけない税金です。 現在は軽減措置や優遇措置が充実しているので無駄なく利用していきましょう。 |
印紙税 | 法律で決められた契約を行うときに印紙として支払う税金です。 ・建築会社と交わす「工事請負契約書」 ・金融機関で住宅ローンを組む際の「金銭消費賃借契約書」 |
登記費用 | 住宅ローンを借りる際の抵当権や法務局で行う各種登記費用。 また上記手続きを司法書士、弁護士へ依頼する費用が必要です。依頼料については事務所ごとに違ってきます。 |
事務手数料 | 各種登録や金融機関へ支払う事務手数料も現金で準備しなければいけない費用です。 |
火災保険料 | 住宅ローンを組む条件として火災保険に加入が通常必要です。 |
団体信用生命保険 | 住宅ローンの契約者が死亡または高度障害で住宅ローンの支払いができなくなったときに住宅ローンの支払い義務がなくなる保険。 住宅ローンの金利として含まれる場合もあります。 |
付随工事に含まれない工事 | 建築会社とは別に発注する場合の外構工事やエクステリア工事、または見積書に含まれない工事は諸経費として現金で準備する費用となります。 |
地鎮祭・上棟式費用 | 上棟式費用 地鎮祭の時に神主さんへの謝礼 上棟式の大工さんに渡す御祝儀など |
工事中の差し入れ | 建築会社によってはいらないところもありますが、頑張っている職人さんへの気持ちとして、現場に行くときは準備してほしいですね 近隣への挨拶回り 工事中は何かと騒音が付きまといます。お茶菓子を包んで工事着工前の挨拶回りは、住んだ後の近所付き合いの上でも大切な事でしょう。 |
諸経費はこの表のような各種手数料や税金、付随工事扱いでない工事の費用です。
主経費の目安は土地代+建物本体工事+付随工事費用の約6%~9%。
金融機関によっては「諸経費ローン」と言われる諸経費をまかなえるローンがあります。
しかし、住宅ローンとは別に支払わなくてはいけないローンとなる為おすすめしません。
意外と計上漏れが多い費用ですが、現金で準備しなければいけない費用となってくるので多めに考えていた方が間違いは少ないでしょう。
貯蓄
貯蓄は注文住宅を建てる事に直接関わる費用ではありません。
ですが、注文住宅を建てる為に準備する費用の中では最も重要な費用です。
「家族が急に入院しなくてはいけなくなった」
「会社が倒産して仕事がなくなった」
これは極端ですが、このような時、今まで貯めていた貯金を注文住宅を建てる為に全て使ってしまっていたら大変な事になりますよね。
貯蓄は「家族に何かあった時の為の余剰資金」なのです。
この家族に何かあった時の為の貯蓄は生活費の最低6か月分は必要でしょう。
注文住宅に限らず、家という資産を持つのなら、家族が安心して暮らせる状況も考え資金計画を組むべきです。
頭金の考え方
頭金の全国平均は【土地あり】の場合は約622万円、【土地なし】は約443万円。
(住宅金融支援機構2019年フラット35利用者調査 より)
頭金を準備したほうが住宅ローンの審査が通りやすく、資金的余裕が生まれます。
しかし、頭金を準備するために「家族に何かあった時の為の貯蓄」や「諸経費」を切り崩す事だけはやめましょう。
頭金は余剰資金で準備すると考えたほうが資金計画で失敗しにくいでしょう。
ですから状況によっては頭金なしの選択肢も十分考えられるのですね。
例えは、今のアパート代より注文住宅を建てた後の支払いが低く、資金計画にも無理がないなどの場合は頭金なしの選択肢は可能なわけです。
ですが決して資金的余裕がないから頭金なしを選択しただけはやめましょう。
注文住宅を建てるために無理をした結果生活が苦しくなると言うような取り返しのつかない失敗だけは避けるべきです。
自分たちが準備できるお金を知る
ほとんどの方は注文住宅を建てる為に住宅ローンを組むでしょう。
住宅ローンは「借りられる金額ではなく返せる金額」で借り入れする事が大前提。
建築会社や金融機関は残念ながら、できるだけ工事費用が高いほうがいい、多く借りてほしいわけですから、提示する住宅ローンの借入額は「借りられる」金額になってしまいます。
そうでない建築会社はもちろん存在しますが、基本的に「返せる金額」は自分で算出しなければいけないのですね。
この返せる金額は毎月の生活費を考えるのはもちろんですが、次のような事も考えなければいけません。
- 住宅ローン返済期間中で一番お金のかかる時期
- 余剰資金
- メンテナンス費用
この3点について詳しく解説していきましょう。
住宅ローンの返済期間中で一番お金のかかる時期
住宅ローンは20年、35年と長い期間返済を続ける必要がありますよね。
その間に家族のライフスタイルも変化するでしょう。
その変化に柔軟に対応して住宅ローンの返済が家庭の負担にならないように返済計画を組む必要があるのですね。
例えば、子供がまだ学生でしたら、大学を卒業して就職するまでが一番お金のかかる時期でしょう。
40才台、50才台で注文住宅を建てるなら、将来の医療費の増大や退職後を基準にすべきですね。
車や家電の買い替え時期も考慮した方が良いでしょう。
また、現在は終身雇用も崩れ社歴で収入がアップする保証もなく、ボーナスが安定しているわけではない時代ですから、現在の毎月の手取り金額をベースに借入金額を算出したほうが安全です。
住宅ローンの返済期間中で一番お金のかかる時期は「このくらい」では無く、時系列をしっかりと書き出し家族でしっかり話し合いましょう。
手を抜くと思わぬ見落としがあるものですよ。
- 余剰資金:余剰資金とは「家族に何かあった時の為の貯蓄」です。
注文住宅を建てる際に準備した費用を維持し続けるわけです。
家族の幸せはお金だけでは得られませんが、現実問題としてお金がなくては家族の幸せは維持できないわけです。
厳しい言い方ですが、この費用を維持することが難しいなら、今家を建てるべき時期ではないと考えたほうが失敗は少ないですよ。
- メンテナンス費用:注文住宅は建てて終わりではありません。
定期的なメンテナンス工事を行い、家の性能を維持しなければいけないのです。
逆に言えば、今の住宅はメンテナンス工事さえしっかり行えば何十年と快適に住み続ける事ができる造りになっているのですね。
主なメンテナンス工事は以下の3つ。
- シロアリ予防工事(5年~10年ごとに1回)
- 外壁・屋根のメンテナンス、塗装(10年~20年ごとに1回)
- バルコニー防水工事(10年~15年ごとに1回)
この3つは家の性能維持のために必要なメンテナンス工事となり、この他にクロス張り替えや設備機器の修理交換費用が必要になってくるでしょう。
将来的にライフスタイルの変化に合わせてリフォーム前提で注文住宅を建てた場合には、リフォーム費用も必要ですね。
注文住宅のメンテナンス工事費用の目安は家の大きさや使っている材料によって変わってきますが、おおよそ10年間で150万円~300万円必要になってくるでしょう。
ちなみに、ハウスメーカーなどが広告している「50年保証」などはメンテナンス費用がいらないわけではないのです。
保証の内容が「定期的な有料のメンテナンス工事を弊社でした場合に無料の保証も継続します」という内容なので注意しましょう。
せっかく自分たちの意見を盛り込んだ注文住宅を長持ちさせる為にも、メンテナンス費用を貯蓄できる返済計画を組んでほしいですね。
注文住宅を建てるお金について学ぶ・相談する
注文住宅を建てる費用は非常に複雑な部分になりますが、理想の注文住宅を建てるためにクリアしなければいけない工程です。
その為にはあなた自信が注文住宅を建てる費用について詳しくなる必要があるでしょう。
ここに注文住宅を建てる費用や住宅ローンについて学べる本を紹介しておきますので、参考に学んでみてはどうでしょうか。
- 【「家づくりにかかるお金」すべてがわかる本】
家を建てる流れに沿って、いくらお金が必要なのかを網羅している本です。
この本は家を建てる出費についてだけではなく、コストダウンのアイデアが豊富に載っている点が特徴。
家を建てる流れを知りながら、ちりばめられたコストダウンのアイデアも知れる、非常にお得な内容になっています。
注文住宅の資金計画だけではなく、間取りづくりの際も活躍する一冊でしょう。
- 【住宅ローン借り方 返し方 得なのはどっち】
「借りられる金額と返せる金額は違う」事を前提に、ファイナンシャルプランナーとして20年以上のキャリアがある筆者が丁寧に解説している一冊。
比較的短い期間で改訂版を出版しており、最新版は2021年の住宅ローン事情を解説しています。
住宅ローンの制度を知ることができるだけでなく、住宅ローンを借りる際のノウハウも学ぶことができる内容は、住宅ローンの基礎知識を身に着けるには十分でしょう。
住宅ローンに関しては自分自身でもある程度対処できますが、できれば早い段階からプロに相談した方が失敗は少ないでしょう。
特にファイナンシャルプランナーに個人的に相談する方法をおすすめします。
ファイナンシャルプランナーとは生活に関わるお金、例えば住宅ローンの事はもちろん年金や子育て資金、毎月の家計のやりくりまで相談を受け、専門的な立場からアドバイスをする職業の方々なのです。
家のお金のことは家のお金のプロに聞けというわけです。
注意点が無料の住宅ローン相談などはなるべく避けましょう。
無料の相談は、ほとんど建築会社や不動産の勧誘が含まれるのですね。
基本的に相談関係は有料で他の利害が無いところに相談することが無駄な労力を消費しないですむ秘訣ですよ。
注文住宅は「一生に一度の買い物」と言われるくらい個人に取って大きなお金が動きます。
また注文住宅を建てるお金の失敗は家を建てた後の生活に大きく影響する部分ですから避けなければいけません。
ぜひこの記事を参考にして上手な資金計画を作ってください。
4、土地の選び方のコツ
土地から探して注文住宅を建てる場合には土地代も考えなければいけませんね。
土地購入費用なのですが、地域によって全く変わってくる部分なので難しい部分です。
住宅金融支援機構2019年度フラット35利用者調査 より抜粋。
この表を見ると家を建てる費用はさほど変わらないのに土地代に大きな開きがありますよね。
この土地代の開きは同じ県内でも言えます。
注文住宅を建てる費用は各家庭で決まっているわけですから、土地代が高くなれば本体工事費用を圧迫してしまい、求める家が建てられない可能性が出てくるでしょう。
ですから、土地代は重要な検討項目なのですが、土地は値段や地域だけで決めてしまうと失敗の原因になってしまうのです。
土地探しで優先すべき事は家族の安全と安心!
このことを前提に土地探しをすれば、土地購入費用は無駄にならないでしょう。
土地購入費用を抑えつつ、家族の安心安全を確保して理想の土地に出会えるコツは以下の4点が考えられます。
- 建築会社と一緒に土地を探す
- 土地を探す地域はアバウトに設定
- 土地の見るべきポイント
- 必ず自分の目で直接土地を見る
それぞれの詳細を解説していきましょう。
建築会社と一緒に土地を探す
建築会社と一緒に土地を探すと以下のようなメリットがあります。
- 土地に合わせたプランニングがしやすく。
プランニングの時間が十分に取れる - あなたが求める注文住宅を知っているプロの目線で土地を選定してもらえる
- 建築会社が持つネットワークを使えるので希望の土地を見つけやすい
イメージを実際の形にするためには十分なプランニング期間が必要でしょう。
また、せっかく土地を見つけても、土地の形状や建築条件の制約で求める注文住宅を建てられないという失敗はよくあることです。
プランニング時間の不足による失敗や、土地の購入の失敗を防ぐ意味でも土地と建物をセットで考えてくれる建築会社と一緒に土地を探す意義は大きいでしょう。
土地を探す地域はアバウトに設定
「土地は出会い」と言いますからあまり地域を限定してしまうと妥協してしまったり、時間がかかりすぎてしまったりなどの不具合が起こるのですね。
「〇町に住みたい」→「□市の東側」
「△地区から会社に通いたい」→「会社から車で30分圏内」
このようにできる限りアバウトに地域選定をすることがポイントです。
住みたい地域に区画整理され建築条件なしの土地があれば、土地条件として確認しやすいですし、建ててもらいたい建築会社が所有している土地ならばなおさらいいでしょう。
地域をあまりにも限定してしまうとこのようなチャンスも逃してしまうわけです。
土地探しに関しても譲れない条件は少なくして融通性を持つことが大切なんですね。
土地の見るべきポイント
候補の土地が見つかった場合に、何を基準に土地を判断すればいいのかをまとめてみました。
土地候補を判断するときのチェックシートとして活用してください。
建築条件
建築会社と一緒に土地を探す場合はあまり気にしなくていい事ですが、土地には必ず建てられる家の大きさや家の仕様についての条件が付いています。
建ぺい率40%や準防火基準などですね。
また造成地などは建てる建築会社の指定がある場合があり、土地を買ったが建ててほしい建築会社を選べなくて失敗したなどがあります。
このような失敗を防ぐためにも関係書類を確認できる知識を持つとともに自分の目で書類を確認するようにしましょう。
地盤とハザードマップ
失敗例や資金計画でも話しましたが地盤の状態は資金計画に、ハザードマップは家族の安全に関わる部分ですからしっかり確認したい部分。
ただ地盤に関しては予算さえ確保していれば地盤改良工事で十分な地盤力を得ることができる部分なので優先事項としては家族の安全ですね。
近年は自然災害による被害が深刻化しています。
ですから出来れば土地だけでなく周辺地域の安全性なども時間を作って確かめたほうがいいでしょう。
日照条件
一日を通しての日当たりや将来マンションなどが建築されて日当たりが変わる要素があるかなどのチェックは必要でしょう。
日当たりや風の通り抜け具合などはプランニングに大きく影響する部分。
例え日当たりが良くなくても間取り次第では明るい家を建てられる可能性はあるので、そのあたりは建築会社と相談しながら決めていけば大丈夫でしょう。
前面道路へのアクセス
建築条件とは別に前面道路に出るために邪魔な縁石や電柱があれば撤去費用や移動の申請の手間が必要となるので確認しておきましょう。
また前面道路へのアクセス距離が長いと私有地内の上下水道引き込み費用が多くかかるので、その点もチェック項目です。
各施設へのアクセス
学校やスーパー、駅などへのアクセス、距離は家族にとって適切なのかは確認しておきましょう。
何点かは妥協が必要でしょうが、知っていると知らないでは住んだ後が違ってくる部分です。
また将来的に学校や商業施設ができる地域などもありますから、その辺りも調べておくと土地選びの融通性が高くなるのではないでしょうか。
交通状況・騒音
前面道路や周辺の交通量は家族にとって安全か。
土地周辺の騒音は防音対策が必要なのか。
これらは資金計画にも関係しますし家族の安全にも関わる部分ですね。
昼間の交通量・騒音はもちろんですが夜の方が騒音が気になったり、交通量が多かったりの地域もありますから、できるだけ色々な時間に確認したほうがいいでしょう。
近隣の危険度
昼間は閑静な住宅街でも夜になると雰囲気が変わる地域は意外とあるものです。
感覚的な部分になりますが、出来れば女性視点で住みたい地域の危険度を昼と夜確認したほうがいいでしょう。
お隣の状況
特に住宅密集地ではお隣のボイラーの位置やリビングの位置、玄関や勝手口などは間取りに影響してきますから必ずチェックしておきましょう。
また隣接する家の生活パターン、例えば夜勤が多いなどが分かれば、お互いにプライベートに干渉してしまったトラブルなども事前に防ぐことができます。
また着工前と住み始めた時の挨拶もトラブルを防ぐポイントですよ。
必ず自分の目で直接土地を見る
土地探しでは一番大事なことです。
無理やりでも十分な時間を作って土地と地域を自分の目で確認しなければ必ず土地選びで失敗してしまうでしょう。
注文住宅を建てる土地を決めるという事は一生住む場所を決めるという事ですよね。
その大事なことを他人の言葉や写真だけで判断すべきではないでしょう。
また先ほど挙げた「土地の見るべきポイント」は写真や他人の判断でわかる部分は少ないはず。
必ず自分の目で直接土地と周辺地域を見て、妥協点と譲れない部分を判断しましょう。
自分の目で直接見て判断し、家族の安全と安心を優先して選んだ土地ならば、その費用は決して無駄にもなりませんし、失敗は少ないはずですよ。
5、建築会社選びは成功のカギ
建築会社の能力によって自分たちがイメージした理想の注文住宅が成功するか失敗に終わるかが決まるといって過言ではありません。
自分たちでは建てることは出来ないわけですし、知識を得たとしても経験不足は否めません。
ですから、建築会社の「現場力」と「提案力」は必要になってきます。
また、建築会社は注文住宅を建てた後もメンテナンスや修繕で付き合っていく存在。
長く付き合う上で建築会社や担当者と自分との「相性」も大切になってくるでしょう。
このような存在の建築会社を探すポイントは5つ。
- 建築会社の特徴を知る
- 必要な情報を収集し訪問先を絞り込む
- 実際の建物を見て「現場力」を判断
- 建築会社の雰囲気・担当者の能力と相性
- 相見積もりで「提案力」を比較
建築会社選びの失敗は注文住宅の失敗と考え妥協しないで探してほしい部分ですね。
では、この5点を詳しく解説していきます。
建築会社の特徴を知る
建築会社は大きく分けると「ハウスメーカー・大手ビルダー」「地域の工務店」「建築士事務所」に分けることができます。
そしてそれぞれ特徴が違うので、まず自分たちが建てたい注文住宅は、どの形態の建築会社に依頼したほうがいいのかを知っておいた方がいいでしょう。
以下で各形態の特徴を解説しておきますので参考にしてください。
ハウスメーカー・大手ビルダー
全国展開している建築会社を一般的にハウスメーカーと呼びます。
またハウスメーカー程の規模ではないけれども、数県にまたがって営業展開している建築会社を大手ビルダーと言いますが、大手ビルダーもハウスメーカーと一緒の形態と考えていいでしょう。
ハウスメーカー・大手ビルダーの特徴は自社ブランドを確立し、自社工場などで同一品質、同一規格のパーツの作り、精度の高い住宅を建てられる事。
情報量が豊富でアフターメンテナンスが充実している点も魅力でしょう。
ハウスメーカー・大手ビルダーの注文住宅は、あらかじめ決まったプランから選びオプションを追加していくセミオーダー・規格住宅が主流になります。
そのため、自社の規格外、例えば土地の形状が特殊な場合など本来の性能が発揮できない、建てられないなどの融通性の低さはデメリットの1つですね。
また、ハウスメーカー・大手ビルダーは宣伝広告費や研究費、人件費などがかかる為、基本的に割高になる点もデメリット。
しかし注文住宅に建築会社の信用と部材の品質の安定感を求めた場合、ハウスメーカー・大手ビルダーは候補として有力でしょう。
ちなみに各部材の品質が高く信用があっても性能の高い家が建てられるわけでは無い事は頭の片隅に入れておいてください。
地域の工務店
地域密着型の建築会社を工務店と呼びます。
工務店の特徴は建築費用や工法の融通性が高い事とハウスメーカーにはまねできない独自の技術を持っている場合が多いことでしょうか。
また土地を建築会社と一緒に探す場合は地域に精通していることも魅力ですね。
工務店の中にはフランチャイズの加盟店になっているところもあります。
フランチャイズとは大元のメーカーが技術開発や部材の開発、そして情報発信を担当し、加盟店にその技術と建材、店名を提供することで営業展開をしている建築会社。
フランチャイズは工務店の融通性の高さと建材の品質の安定性を兼ね備えている点。
セミオーダーに近い注文住宅になるのである程度の制限は受けますがコストダウンしやすいなどのメリットがある建築会社の形態なんですね。
工務店のデメリットは、将来的な倒産や後継者がいなく廃業の可能性があること。
アフターメンテナンスがハウスメーカーに比べて弱い点が挙げられるでしょう。
しかし、工務店は注文住宅を自分の思い通りに建てたい方にとってはバランスの取れた依頼先という事ができます。
建築士事務所
ハウスメーカーや工務店に所属せず、自ら事務所を持ち設計や施工管理を専門に建築に関わる建築士・建築家が所属する事務所。
建築士事務所は理想の間取り、デザイン、性能をプロの判断を交えながらゼロから作り上げたい方におすすめの依頼先でしょう。
建築士事務所は注文住宅の設計と家を建てる工務店が全く別の利益形態となるので、プランニングに集中できる事がメリット。
また、施工管理を設計を行った建築士・建築家が行う場合も多く、その場合は施工ミスが少なく、ごまかしが無い注文住宅を建てられる可能性が非常に高くなります。
しかし、建築士事務所に所属する建築士・建築家は個々のこだわりが強くデザインに偏りがあるので、自分に合った建築士事務所を探すのは大変と認識しておく必要があるでしょう。
必要な情報を収集し訪問先を絞り込む
建築会社はただやみくもに訪問しても、求める注文住宅を建ててくれる建築会社に出会う事は難しいでしょう。
ですから最初はインターネットや住宅情報誌を活用して建築会社の絞り込みをします。
建築会社の絞り込みをする際には次の点を中心にホームページなどを見ると効率がいいでしょう。
注文住宅を建てたい地域に精通しているか
特に土地から探す場合は、一緒に土地を探してくれる建築会社がその地域の実情を知っていたほうが有利ですよね。
また自分が建てたい場所から建築会社があまりにも遠ければ打ち合わせや施工管理にも時間がかかってしまいます。
将来のメンテナンスを考えても、家を建てる地域から1時間~2時間弱の距離までの建築会社に候補を絞った方が賢明でしょう。
工法やデザイン、価格帯は自分たちが求めている要件をみたしているか
デザインや工法が求めている注文住宅にぴったりでも価格帯が高ければ建てることは難しいですよね。
また逆に価格が安くても自分が求めるデザイン、工法を実現する能力が無ければ建てた後の失敗に繋がってしまうでしょう。
情報収集の段階ではデザイン、工法と価格のバランスはホームページの施工例などを参考にある程度判断しておきましょう。
建築会社の活気度を判断
活気のある建築会社は基本的に良い工事、良い提案をしてくれるものです。
建築会社の活気はブログの更新頻度や勉強会・展示会を積極的に開催している等から判断できるでしょう。
また施工例なども比較的新しく、詳しくホームページに載せているかなども大事なチェック項目です。
建築会社の考え方が自分と合っているか
建築会社のホームページには会社の理念や社長の考え、会社の方向性などが載っているはずです。
それらを読んでみて、自分の求めている注文住宅と方向性が一緒なのか感じてみましょう。
建築会社はこれからずっと付き合っていく存在ですから、自分と考え方が合っているかは意外と重要な部分ですよ。
実際の建物を見て「現場力」を判断
建築は現場が主体です。
ですから、営業マンの巧みな言葉を信じるより、実際に建てた現場を見たほうが建築会社を判断する早道でしょう。
建築会社が建てた注文住宅を見る方法として以下の3つの方法が考えられます。
モデルルーム・モデルハウスの見学
建物や設備は建築会社の高いグレードを使っているため参考にならない場合が多いですが、間取りを中心にデザインの傾向を知ることができます。
また、家についての知識を得たあなたなら、営業マンに振り回されることなく建築会社や建物の必要な情報を聞くことができるでしょう。
ハウスメーカーや大手ビルダーで注文住宅を検討しているのであれば、モデルルーム・モデルハウスの見学はある程度の「現場力」を判断できると思いますよ。
現場見学会に参加
タイミング的に難しい場合が多いですが、自分たちが建てる家と近い状態の注文住宅を見られる現場見学会は参加したいものです。
特におすすめは構造見学会。
構造見学会とは内装が始まる前の状態、つまり柱や家の構造がむき出しの状態で見学会を開いている現場のことを言います。
隠れる部分を見せている=建築会社の自信の表れとも取れますね。
構造見学会は私たちにとっても「現場力」を判断しやすいメリットがある見学会です。
現場見学会に参加する場合は、気になる建築会社のホームページはこまめにチェックして時間に余裕を持って見学してほしいですね。
建築途中の現場を訪問
建築途中の現場を見せてもらうことで、生の現場の雰囲気や職人の技術、建築会社のモラル等、総合的に判断できるメリットがあります。
自分たちが建ててもらう場合を一番イメージしやすい方法でしょう。
しかし、遠くから見学する分には問題ないのですが、敷地内に入りたいときは事前に建築会社に許可を取り、職人さんの邪魔にならない配慮は必要ですよ。
それぞれの方法で現場を見せてもらい事前に調べた情報と一致、もしくはそれ以上の現場力ならば建築会社の有力な候補と考えていいでしょう。
建築会社の雰囲気・担当者の能力と相性
建築会社の雰囲気が自分に合っていることは、大きなお金を掛ける注文住宅の依頼先として、家を建てた後に付き合っていく相手としても大事な部分。
建築会社の雰囲気はモデルルームや展示会、事務所を訪問した時の社員の話し声や会社の整理整頓状況などを観察しているとわかってきますよ。
そして建築会社の雰囲気以上に大事なことは担当者の能力と自分との相性です。
担当者がプロ目線でメリットやデメリットを話しているか。
代替え案などを積極的に提案してくれているか。
売ることが目的ではなく、自分たちの為に考えてくれているか。
このような事を中心に担当者を観察すれば誠実に対応してくれているかを判断できるでしょう。
相見積もりで「提案力」を比較
建築会社を最終的に決定する方法として各社に相見積もりを依頼します。
そして各社から提出された概算見積もりとラフプランを比較して建築会社を決定するわけです。
この概算見積もりとラフプランの安さは判断材料にあまりなりません。
見るべきポイントは「提案力」と建築会社が本気で取り組んでくれたかの2点。
- 自分たちが注文住宅に求める部分が建築会社の特色を生かしつつ見積もりやラフプランに反映されているか
- 概算見積もりの内容が「一式」ではなく、内訳まで可能な限り詳しく記載されているか
- 担当者がこちらの質問にできる限り詳しく回答しており、代替え案なども積極的に提案しているか
このような点を判断材料に建築会社を比較するといいでしょう。
概算見積もりを依頼する時、守ってほしいルールがあります。
- 各社に自分たちが建てたい注文住宅のイメージをできるだけ細かく、鮮明に同じ方法で伝える準備をする
- 「この概算見積もりで最終的な建築会社を決めるつもり!」と本気で伝える
この2つのルールは建築会社を比較検討する上でも、各社に無駄になるかもしれない概算見積もりを本気で作ってもらう上でも大切な事ですよ。
施主のことを考えている建築会社は、例え概算見積もりでも無駄を抑えつつ、あなたが求めている事を最大限に生かした提案をしてくるはずです。
そのような建築会社に出会うためにも、建築会社は妥協しないでトコトン探してみましょう。
6、打ち合わせ・契約は慎重に
建築会社が決まればいよいよ本格的なプランニングが始まります。
プランニングが完了すれば工事請負契約、住宅ローンの申し込みと進んでいくわけです。
このプランニングや契約でも主体は自分たちで建築会社は手伝ってくれているとの意識を持つことが失敗を防ぐ為には大事なことでしょう。
このことを念頭に置いてプランニングと契約の際の注意点と心構えを紹介していきます。
プランニング
自分たちの建てたい注文住宅のイメージを図面に落とし込み、実際の費用を算出するプランニング。
この時に一番大切なことは「自分たちが決めたことに後悔しない」ことでしょう。
プロの意見が必ずしも正しいわけではないと考え、納得いかないこと、腑に落ちないことはトコトン聞くべきです。
それで関係が悪くなることはありません。
逆に家を建てた後に打ち合わせと違うなどの失敗やトラブルを避けることに繋がるのですね。
このプランニングで回数や期間を気にしてしまうと、それも失敗の原因になる可能性があるので、プランニングの終了はお互いに納得した時と割り切ったほうが楽でしょう。
プランニングで決めた注文住宅の使用、金額が自分たちがこれから住む家になるわけです。
妥協せず、自分たちに不足している知識があったら勉強して、次の打ち合わせに臨むくらいの気持ちを持つことが丁度いいと思いますよ。
契約の注意点
工事請負契約
プランニングが完了し、建築会社と最終的に交わす工事請負契約は、単なる法律上必要な契約と考えてはいけません。
これから家族が快適に安心して暮らせる注文住宅を手に入れる契約と思って臨んでください。
「今まで打ち合わせしてきたことがしっかり反映されているのか」
「建築会社と自分たちとの認識の違いはないか」
このような点を中心に契約書の内容を隅々まで確認する必要があるのです。
しかし工事請負契約書は図面や特記事項など様々な書類があり、契約の場ですべて確認できる量ではないので事前に写しをもらって自宅でゆっくり確認する方法が良いでしょう。
工事請負契約後は変更できない部分が多くあります。
無駄な失敗やトラブルを防ぐ意味でも納得できた時点で契約を結ぶことが賢明でしょう。
住宅ローンの確認
プランニングがある程度進んだ頃に住宅ローンの仮審査をするわけですが、その際に住宅ローンの借入金額の再検討をすべきでしょう。
- 工事費用は自分たちが返せる金額に収まっているか
- 住宅ローンの金利等は適切な方法を選んでいるか
注文住宅のプランニングをしていると金銭感覚がずれて大きい買い物をしている感覚が薄れてしまっている場合があります。
また、自分が思っているより気分が高ぶっている場合があり思わずグレードの高い設備などを選んでいる可能性があるのですね。
ここで住宅ローンの借入額を再検討することで無理をしていないか冷静にチェックすることができるでしょう。
住宅の失敗は後戻りできない失敗ですから常に第三者の目線を忘れないように心掛けることも大切ですよ。
7、建築現場の「任せっぱなし」は失敗のもと
ここまで自分たちにとって理想の注文住宅を建てるために頑張ってきたことはすべて工事着工後に反映されます。
ですが、ここで気を抜いてしまうとせっかく頑張ってきたことが無駄になる可能性があるのですね。
実際に注文住宅の工事に関わることは出来ませんが、あなたがこの現場の総監督という気持ちで現場にできる限り通いチェックしていく事が失敗を防ぐコツでしょう。
また、現場が始まってから気が付く問題点もあるかもしれません。そのような部分を質問打ち合わせをして改善していく事によって失敗部分を減らせる可能性があるのです。
必要なら職人さんの邪魔にならないように直接質問してもいいでしょう。
大切なことは自分が納得した上で工事を進めてもらう事!
同時にあなたが現場に通う事によって、職人さんや大工さんとのコミュニケーションも取れ、現場に良い緊張感も生まれ、より良い家ができると思いますよ。
施主立会検査は本気で臨もう!
注文住宅の竣工後、各種検査の他にあなたが検査する施主立会検査があります。
法律上の検査ではないのですが、施主としてこの検査は最も重要視してください。
もし工事請負契約に記載がない場合には必ず追加で記載してもらいましょう。
施主立会検査では主に以下の項目を確認していきます。
- 壁や床のキズ
- 床の軋み、手すりの強度など
- 照明やコンセントの配置
- キッチンなどの設備が打ち合わせ通りの商品か、配置は予定通りか
- ドア、窓の軋み
- 収納の棚の位置
- 外壁のコーキングなどの雨じまい
- 外部の設備
これまで現場に通っていたのならチェックしていると思いますが、施主立会検査でお互いに納得することで、今後付き合っていく上でのトラブル防止に繋がるわけです。
施主立会検査は理想の家を手に入れるための最後の締めと考えて、十分な時間を取り臨んでほしいですね。
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まとめ
注文住宅で失敗する大きな原因は以下の3つでしょう。
- 家に対する知識不足
- 経験不足を補う建築会社に出会えなかった
- 建築会社に任せてしまった
注文住宅はゼロから形を創っていく作業です。
ゼロから創る為には最初にあなたが家についての知識を持ち、現実的な理想の注文住宅のイメージを作り、正確にそのイメージを建築会社に伝える必要があります。
そして建築会社は施主の知識や経験の不足を補いつつより良い提案をし、施主が求める事を現場に反映できる技術力が必要になってくるでしょう。
同時にイメージの元となるあなたが総監督として常に関わることで意見の相違などを修正して、初めて失敗しない注文住宅に近づく事ができるのです。
「家は3回建てないと理想の家は建たない」と言いますが、今の情報社会では、過去の失敗例をはじめ、建築会社の情報、家の知識の情報を上手に使いこなせれば1回で理想の家を建てることは可能でしょう。
理想の注文住宅を建てることは大変です。
しかし大変な思いをした分、自分たちが住みやすく安心して暮らせる家を手に入れられるでしょう。
ぜひこの記事を参考にして失敗しない注文住宅を建てていただければ幸いです。
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